駄話日記

おもしろきこともなき世をおもしろく すみなしものは心なりけり

Supreme x Luis Vuitton

について書きたいと思う。

 

今週、ついに販売が終了した。最強のロゴ同士のコラボだったことに間違いはない。他に、これ以上のストリートとラグジュアリーの組み合わせはなかっただろう。

 

だからこそ、supreme好きの僕は思った。「やる必要性があったのか?」と。

 

ディレクターがキムジョーンズになってから、Luis Vuitton の方向性が変わってきた。とにかくコラボが増えた。直近ではfrgmentとのコラボが記憶に新しい。確かに、コラボの垣根をとったのはキムジョーンズの功績だろう。しかし、結果的に、クリエイティブディレクターより、コラボをやった人という風に名が刻まれることだろう。

 

それはそれでいいのだが、今回のコラボにはやや懐疑的である。買えなかったから所詮僻みだろ、と思われても仕方がないのだが…

 

今回のコラボでそもそも疑問だったことは、どの客層へのアピールだったのかが不明瞭ということ。生粋のSupremeファンへかLuis Vuittonへか、ミーハーな客へのアピールなのか。ぼく個人としては、ミーハーな客層へのアピールにしか感じなかった。その理由は以下の通りだ。

 

①供給量が多すぎる。

Supremeは基本的に供給量がそこまで多くない。レアな商品はなおさらだ。それが一種Supremeを特別なブランドにした。持っているだけで特別感がある。それがBOXLOGOの商品だったらその価値はさらに増す。しかし、今回は結構な数があった。BOXLOGOのTシャツも最終日まで購入できたという。ポップアップをやって、午前中の購入に当選すれば、それなりに購入できたようだ。なんだか、今までのSupremeの商品の方が、特別に感じる。結果、POPアップショップだけで、実店舗での販売は行わないので、特別な感じにはなったが、一番多くの人が購入できたコラボで特別感が薄くなってしまったと思う。

 

②Supremeらしさがない

商品に「らしさ」がない。どちらかというとLuis Vuitton寄りの商品だった。唯一いいなと思ったのは、ベースボールシャツ。あれが一番「らしかった」。確かに、デッキとか、トランクケースとか面白い商品はあった。しかし、Supremeの商品って、「これはSupremeしか絶対やらないよなあ」という、こだわりを強く出ているから欲しいのだ。ロゴが目立っているのも欲しい時はあるが、それだけではない。

全商品見ていないので、正確なことは言えないが、小物の多さから見るとやはりLuis VuittonがSupremeの冠を借りただけのコラボだったと思う。

 

③誰でも買える権利がある

今度は、Luis Vuittonの視点で。抽選ではあったけど、当選し、お金を払えば誰でも購入できた。それゆえ、本当に着用したい人だけでなく、転売を目的とする人も多かった。しまいには、当選券を転売する人まで…実際にLuis Vuittonで購入した物を即座に転売する人ってそんなにいないと思う。本当に買いたい人が買うブランドだからだ。そう考えると、今回のコラボでLuis Vuittonは世間でのブランド価値がマイナスイメージになってしまったのではないか。それこそ、Luis Vuittonの上顧客かセレブに限って販売すれば、「Luis Vuittonは思い切ったことをやったな」というプラスの評価になったと思う。

 

結論

今回のコラボはLuis VuittonがSupremeの冠を借りただけというイメージがついただけだったと思う。「結局、ラグジュアリーもストリートの要素を足さないと売れないのか…」と思われてもしょうがない。お互いの良いところを組み合わせて、それぞれのブランドをさらに昇華させうことがコラボで重要なことだ。

次があるかはわからない。キムジョーンズがLuis Vuittonを去ったら、今回のようなコラボはしばらくないだろう。そういう一過性のものとしては、特別で爆発的なコラボであったことに違いはない。しかし、サステイナブルかどうかと言われれば、今回限りにしておいた方が吉と素人の僕は思うのだ。