駄話日記

おもしろきこともなき世をおもしろく すみなしものは心なりけり

映画 『蜜のあわれ』

を見てきた。

室生犀星とその金魚との会話劇。
残念ながら、原作は読んだことがない。

夢とうつつを彷徨うような作品。

金魚の赤子が恋を知り、愛を求める。

楽しい瞬間もあれば、愛など知らなければ良かったと後悔する時もある。

何故に愛を求めるのか。
室生犀星が言うには「寂しいから」そして「儚いから」。

室生犀星は作中の女性に恋をする。作品を作る過程での恋愛は至極素敵な物であり、素敵な時間なのだ。しかし、一度完結すると、その女性との関係は切れてしまう。

だから寂しいし、儚い。

映画自体は、二階堂ふみありきの作品だと思う。コミカルな演技と金魚の擬人化はぴったりだった。

個人的には永瀬正敏がいい雰囲気を出していたと思うけど。

愛のあり方を問うような作品でまぁまぁ良かったと思う。