駄話日記

おもしろきこともなき世をおもしろく すみなしものは心なりけり

needsからwantsへ

消費はどのように移行するのか。

 

物を買うときには2通りの考え方がある。

「これで、いい」と「これが、いい」だ。

前者がneeds、後者がwants。 

今の消費者心理は明らかに前者で、物作りをする側もneedsを満たすための物作りが多い。

 

しかし、消費が鈍っている今、重要なことはwantsを感化させる物だ。

 

食品は、「安い」よりも「安心・安全」が勝っている。消費者心理は「安いからいい」よりも「安心・安全がいい」なのだ。

 

洋服だってそうだろう。needsを満たす物は言うなれば、別に何処で購入しようがいい物だ。

「needsを満たす物作り」は素晴らしい表現に聞こえるが、所詮「その場を取り繕う物作り」だという事を理解すべきだ。

 

wantsを満たす物作りは難しい。本当にその商品を求める人がどれだけいるか分からないのに作ることはチャレンジだ。しかし、needsは流行に流される可能性もあるけど、wantsは流行に左右されにくいと思う。なぜならwantsは人の深層心理から出てくる物欲だからだ。

 

全てwantsを満たす物作りをする必要はない。それこそギャンブルである。

しかし、きちんとneedsを満たす物作りをしながらwantsを満たす物があると、それは支持されるし、結局は、全てのneedsをそこで満たすようになるだろう。