コンパクトな接客
黒いネクタイが必要になった。
最近は、駅ビルに中にSUIT SELECTができたから、こういう時に便利だ。
喪服用の黒ネクタイを探している旨を伝えると、一番選ばれてるネクタイを一本出してくれた。これが、ビジネス用を探しているのであれば、色々な趣味嗜好を伺うのだろうが、一本しか持ってこないところがミソだと思う。あえて選択肢を出さずに、選ばせないのだ。
喪服には、個性はいらない。故人を偲ぶことが趣旨だし、服を見せることが主ではない。「無難」がポイントなのだ。そして、「これが一番選ばれています」という文句からも、これでしたら、どこで使っていただいても安心できますよという、消費者への安堵につながる。安堵は購入まで促すスピードを速める。まさに、コンパクトな接客だった。
TPOにあった接客が必要になってくる。ECが伸びてきている昨今、その背景にはコンパクトな接客を求める傾向があるからではないだろうか。目的買い、セルフでも買いやすい環境を作ることが、一つこれからの実店舗が生き残る方法だろう。
そうなると、販売員がいることがなぜ重要なのかを再考する必要がある。