サンプリングとパクリ
ずっと、「サンプリング」と「パクリ」の違いはなんだろうと考えていたが一つの結論が個人的にできたので、書きたいと思う。
きっかけは、ある音楽から。仕事をしていたら、有線で聞いたことのあるイントロが聞こえてきた。
RHYEMSTERのchoice is yoursだと思ったけど、GMSでRHYMSTERがかかるはずがない。笑
結果、JACKSON SISTERSのi beleive a miraclesだった。今更だけど、choice is yoursの音源は i beleive amiracles をサンプリングしたものだったと知った。
しかし、どう聞いても声が違うのだ。調べてみると、数年前に原曲が発見されているとのこと。原曲は、マーク・カパーニ。なんとJACKSON SISTERSの曲も、カバーだったのだ。(この話題はまたどこかで)
HIPHOPサンプリングで楽曲を作成することが多い。NASのTHE MESSAGEもスティングのサンプリングだ。サンプリングには、敬意を感じる。作る側が、なんでこの曲を選んだのかを歌詞を通して感じることができるからだろう。ただのパクリの一言で片付けることはできない、曲としての厚みがある。
聞いている側もサンプリングであると気がつくことができると楽しい。「これに気づいた俺ってセンスある」と変な自負もある。一層愛着が湧くのだ。
そこに、サンプリングとパクリの決定的な差があるのではないだろうか。パクリは制作側に愛を感じない。言うなれば、「金儲けのために作った」ただの物だ。サンプリングには、「それをすることに意味がある」。その意味を消費者側に伝えられるかが、アーティストの使命だろう。
長くなったが、僕の結論はこうだ。「サンプリングは憧れや、一種の愛情表現」、「パクリは手っ取り早い金儲けの手段」。