映画 『君の名は。』
を見てきた。
新海誠作品は、『秒速』に地元が舞台ということもあって(ちなみに桜花抄)好きな監督。ちなみに『秒速』ではコスモナウト、他の作品では
『雲の向こう、約束の場所』が好き。
結論からいうと、まぁまぁよかった。
名前を呼んでもらうことは、一見あまりにも普通だけど、本当は自己の存在を意識できる特別なこと。のようなことを初めて考えたかもしれない。
おどろいたことは本作がタイムリープ物だったこと。伏線は洞窟の下とかで張られていたけど、別にタイムリープにしなくてもとは正直思った。
どうしてもタイムリープ作品(アニメ)だと、細田守の『時をかける少女』が思い出される。僕は『時かけ』がすごく好きだ。瞬間の大切さをジュブナイル作品ですごく上手く伝えていると思う。本作と、『時かけ』のタイムリープの軸で評価してしまうと、タイムリープの理屈だったり、問題解決の過程だったりがないために、主人公のご都合主義に感じてしまった。
入れ替わることの意味だったり、なぜ彼と彼女が入れ替わる必要性があったのかを描いてくれると嬉しい。(もしかすると、劇中で言ってたかな…)
どうも、後半はタイムリープの設定の甘さが気になって、あまり集中できなかった。あとは、申し訳けど、RADWIMPSの音楽が微妙。日常をスピーディーに映す時の曲はよかったけど、全部歌詞で入りにする必要性もないんじゃないかな。「想い出は遠くの日々」みたいに、インストだけで十分だったと思う。
とまぁ色々と気になることがあったことは事実だけど、前半はそれなりに楽しかったし、描写も新海誠作品らしさが満載だった。草原と星空の組み合わせなんてまさしく、『秒速』だったし。タイムプラスの表現は好きだし、アニメでみるタイムプラスは新鮮だった。
もう一度見るかどうかはわからない。でも、新海誠作品は「これからどうなると思う」ということを考えたくなる映画なことには間違いない。