駄話日記

おもしろきこともなき世をおもしろく すみなしものは心なりけり

プロパーで売るということ

早速ですが、僕は洋服屋さんで働いている。

早いところでは12月下旬、百貨店では1月初旬にセールが始まる。

これからセールが始まる約1ヶ月はお店側としては定価でできるだけ売りたい。でも、一消費者からするともうちょっと我慢してセールで買おうかなという気持ちも少なからずある。売る側でもあり、消費する側の僕としては、なかなか居心地の悪い時期がやってきた。

 

売り手側としては、できればいつ何時も定価で売りたい。その方が利益率も高いし、利益率が高ければ給料も増えるし、次の商品の仕入れも助かる。僕は、短い社会人経験の中での一つの考え方として「利益=お客様の評価」と考えている。つまり、利益が高ければ、その分お客さんからブランドへの評価が高いという考えだ。(安直だけど)

 

アパレル業界では、「プロパー=定価」という意味合いを持っていると思うが、僕は自身は「プロパー=適切」と言う意味でとらえるべきだと思う。つまり、定価で売れるということは、その商品が「お客様に取って適切」だったということ。その商品が、お客さんにとって、正当な評価を受けたということだ。

 

消費税が8%いあがったとき、アパレルは苦戦した。しかし、メゾンはそこまで落ち込まなかったし、百貨店を始め、復調の傾向にあるという。それは、メゾンや百貨店の価格がプロダクトと適切だったからだろう。今、苦戦しているところは、今一度ブランドと価格が世間との評価に見合っているかどうかを再考するべきだろう。価格が合わなければ下げるしかないだろうけど、僕は、再度ブランドのイメージを昇華し、価格を下げることなく、それに見合うブランドに成長させるべきだと思う。

 

僕は、セールで買うよりも定価で購入することが好きだ。決してお金があるわけではないし、むしろかつかつな生活をしている。ただ、好きなブランドには長く頑張ってもらいたいし、これからもそのブランドを応援したい。だから、定価で買うことを意識している。僕にとって定価で買うということは好きの最大限の表現であり、最大限のエールだ。

 

定価で買うことはブランドへの最大級のリスペクトであり、敬意だと最近改めて思うようになった今日この頃である。